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インプラントの歴史

近年、歯をしっかりと残すことは私たち人間の健康にも大きな影響を及ぼすことが一般にも知られてきました。 虫歯や事故で失った歯をそのままにしておくと、噛み合わせが悪くなり内臓機能にも影響を与えることになります。 また、外見的に与える影響も大きく、顔の歪みやたるみにも繋がり、老けた印象を与える要因にもなります。

このように歯が健康や美容に与える影響は軽視できるものではない事から、失った歯をいかに自然な形で補うかという工夫が積み重ねられてきました。 その歴史は古代にまで遡ることが出来ます。 インプラント技術確立までの歴史を知っておくことでより深い知識を身に付けることが出来ますので、順を追って歴史を解説していきます。

現在発見されている最古の義歯は、紀元前2500年頃のもので、『ギザの大ピラミッド』で有名なエジプトのギザで1900年代前半に発見されました。 今から4000年以上も昔から失った歯を補う技術があったというのは驚きです。 その他には、アッチカで発見された紀元前300年ごろの『ブリッジ義歯』のような物も発見されています。 残っている歯に金の板や線で結び取り付けるという仕組みの物です。

この時代ですと、金を使った義歯などは、おそらく身分の高い人が用いていたのではないかと推測されます。 今でも安価に歯を補える方法として用いられている『入れ歯』は実は16世紀の日本でも既に存在していました。 といっても、当時の物は木で作られており、色も黒っぽいものでした。 しかしながら型取りもされていたようで、今の入れ歯と同じ理論で作られていたというから驚きです。

欧米では見た目の回復に焦点があてられて実用性のない入れ歯が作られていましたが、日本で作られていたこの木製入れ歯は実際に物を噛むことが可能な優れものでした。 もっとも、実用性のある木製入れ歯はとても高価な物でしたので、上流階級の人くらいしか手に入れられなかったでしょう。

先ほど少し触れましたが、欧米の入れ歯は実用性を持つまでに時間が掛かりました。 アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンは一本しか残っておらず、人前に立つときは入れ歯を使用していたようです。 お年寄りを見ていても分りますが、入れ歯をした時と外した時では印象がかなり変わる物です。 政治家にとって見た目の印象はとても大切な物、という事でジョージワシントンも入れ歯には気を使っていたようです。

しかし、この頃に欧米で開発された入れ歯は実用性があるとは言えないもので、物を噛むことは大変困難だと推測できます。 見た目を重視した結果、実用性の面では16世紀につくられた日本の木製入れ歯の方が性能が良かったようです。