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人工歯根の素材

現在の時点においては、人工歯根の素材としては純チタンがもっともポピュラーであり、一般的に用いられています。 インプラントの技術が現在よりも研究途上であったときには、長い間、数多くの試行錯誤があったと言われています。

具体的な素材としては、コバルトやクロム、金、プラチナなどが使用されて研究が繰り返されていたのだとか。 しかし、現在ではチタンがもっとも適しているということが実証されて、広く実用されているのです。

開発者であるブローネマルク教授によるチタンと骨の半永久的な結合の発見はもっとも大きな背景となっています。 そこからチタンを用いてインプラントが開発された流れは、歴史のなかでも高く評価されるポイントです。 チタンを用いた始めての患者の治療から現在にわたる数十年の間に、上あごと下あごに共通して成功率は99%以上と言われています。 その成功率からもチタンを用いた施術方法は極めて安全で信頼できるものだとわかります。

純チタンの最大の特徴は、先述したように人間の身体にもっともなじみやすい素材であるということ。 アゴの骨や歯茎との適合性が非常にたかく、また、身体に対する負担もほとんどないというのが魅力です。 心臓のペースメイカーや関節の部品などにも使用されているという点から、純チタンは拒絶反応が少ない極めて安全な素材だと言われています。 金属アレルギーを引き起こす可能性もほとんどと言っていいほど無いのです。 眼鏡のフレームや腕時計、ピアスなどで金属アレルギーに悩まされているという方がいれば、チタン製のものに替えてみてはいかがでしょうか? それで症状が改善されたという例も少なくないようです。

かつて、日本ではセラミックを用いたインプラントが注目を集めていますが、その長期的な臨床の結果から余り芳しいものではないということが分かったため、現在ではほとんど使われなくなっています。

セラミックには硬くてもろいという性質がありますが、純チタンは十分に強度があり、加工しやすいというメリットがあるのです。 インプラントは精密性が必要とされる分野ですから、加工しやすいというのは非常に大きなメリットとなります。 さらに、長年にわたる研究結果として純チタン製ネジ式の人工歯根は理想的なツールとして広く認識されるようになったのです。

ちなみに、失われた歯の場所によって、人工歯根の長さは左右されますが、 現在では、主流となる人工歯根は直径が3ミリから5ミリ程度で、長さは7ミリから18ミリと幅広い段階が用意されることが多いようです。